思考回路を発達させる教育方法

メッセージ「親の使命」では、愛情の間違った使い方が溺愛であるというお話をさせて頂きました。

また溺愛の怖いところは、溺愛と気付かずに通常の愛情表現と勘違いしていることなのです。

人間の脳内にある思考回路は、子供時期に一番良く発達します。
子供に対する溺愛は、この思考回路の発達を阻害してしまします。

2歳から7歳ぐらいまでに脳に作られる基礎的な回路は生涯を通して重要な働きをします。
この基礎回路とは、あらゆることを想定して、自分で考える(正確な判断をする)ためのものです。
これは自立するための必須回路なのです。

子供はおよそ5歳までに、下記のような判断基準で思考回路の基礎部分を構築し始めます。

・自分の思っていることがすぐに実現できるものなのか?
・辛抱はどのくらい必要なのか?
・愛情をどうとらえるのか、子供の機嫌を取るためだけのものなのか?
・感謝に値するものが、世の中にどれくらいあるのか?

思考回路の基礎部分は、幼児期から構築されていくものなのです。
ゆえに、基礎回路とは親の教育によって作られると言えます。

これから説明します基礎回路とその発達には、親の教育が重要なポイントを占めることになります。

<10の基礎回路と発達する年齢>

1 自分で考える回路 …2~4歳までが最も発達する(判断力)
2 五感の楽しさの回路 …5歳までが最も発達する
3 簡単に諦めない回路 …2歳までが最も発達する(辛抱強さ、忍耐力)
4 思いやりの回路 …5歳までが最も発達する(愛情)
5 感動する回路 …2歳までが最も発達する
6 危険を察知する回路 …2歳までが最も発達する
7 責任感と誠実さの回路 …5~7歳までが最も発達する
8 反省回路 …4歳までが最も発達する
9 感謝回路 …5歳までが最も発達する
10 学習の楽しさ回路 …7歳までが最も発達する

溺愛は、この基礎回路を歪んだ回路にしてしまうのです。

<溺愛で育った子供の特徴>

全てに横着
依存心が強くなる
自立心が極めて弱い
他人の努力を見ようとしない
自分の苦労は100倍に感じ、他人の苦労は100分の1にしか見えない
他人に厳しく、自分に甘い
挑戦意欲がすぐ萎える、長続きしない
努力の積み重ねが出来ない
努力を嫌う
感謝の実感が少ない、感謝できない
感動が少ない、感動できない
面白さを感じる能力が育たない
何に対しても不満が多い
親不孝になりやすい
我慢ができない、辛抱できない、待てない
忍耐力が弱い
思い通りにならないとすぐ怒る
横暴になりやすい
すぐ諦める、投げ出す
やけくそな行動をとることが多くなる
自ら努力を水の泡にしやすい
不都合なことが起こると他人のせいにする
責任感が極めて弱くなりやすい
被害妄想で、逆恨みしやすく、恨み呪うようになる
反省ができない
ごめんなさいが言えない
優柔不断で決断力が弱い
他人の気持ちがわからない
他人の迷惑に無頓着になりやすい
常に自分が中心でなければ気に入らない
独占欲が中心になって物事を考えるようになり扱いにくい
その場の空気が読めない、人間関係でトラブルが多い
協調性がない
被害妄想的になる
いじける
すねる
よくふて腐れる
臨機応変の考え方が出来にくい
問題解決能力が極めて低い
自信が持てない
自己卑下で自己破壊願望、自殺願望が発生しやすい
思考が単純になり、思い通りにならないとすぐ眠くなる
問題が起こるとすぐ眠くなる
ぼ~っとしてやたら眠い
すぐ憂鬱になりやすくなる
働きたくない気持ちが強く出る
多くの病気を発生しやすくなる

<基礎回路をつくるには>

1 自分で考える回路を作るには

人が喜ぶことを多くさせることです。これが高い判断力を身に付けさせることになります。

・挨拶をさせる(元気で明るく、笑顔で挨拶することを教える)
・面白い、嬉しい、ユーモアで表現することを教える
・サービス精神の楽しさを教える
・人の嫌がることはさせない
・できるだけ短い時間で決断させる

2 五感の楽しさの回路を作るには

褒めたり、叱ったりすると、やたら伸びる性質を持っています。

おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に生活すると、より成長しやすくなります。

・よく見えたね、よくわかったね、よく言えたね、など褒めてあげることです。
・痛いことをしたり、熱いものに触ったりした時に、よく叱ることです。

3 簡単に諦めない回路を作るには

困難なことを与え、それを克服する経験をさせることです。
これが考えるための引き出しを多く作ることになります。

・子供にとってやや困難なことに挑戦させる
・よく頑張ったら、共に喜ぶ
・結果がでるまでやらせて、自信を付けさせる

4 思いやり回路を作るには

痛みとショックについてある程度は経験が必要になります。
痛みの経験をさせない場合、他人の痛みに対しての理解が出来ず、思いやりは育たないのです。

・おしりを叩きながら怒る
・ある程度の痛みは、安全である限り経験させた方がよい

5 感動する回路をつくるには

感動は、親が感動して見せないと育ちにくいのです。

・きれいなものを見たときに、親が感動して見せる
・努力の成果をいっしょに喜ぶ
・克服できたことをいっしょに喜ぶ

6 危険を察知する回路を作るには

小さい痛みでも経験することで、危険察知能力が発達します。

・熱いもので火傷する、切れるもので怪我をする
・転んで擦りむいた時に危険を教える
・自動車、信号、交差点の危険度を教える
・歩くときに人間をよける事を教えるのも必須条件
・世の中には良い人間と悪い人間がいる、危険な人もいることを教える

7 責任感と誠実さの回路を作るには

他人に不幸を与えると、自分も不幸になることを教えることです。
他人の不幸に敏感になることで、責任感が養われるのです。

・子供がしでかした相手の痛みと同等なものを教える
・人が苦労している事をよく見せることで、人を軽率に扱わないことを教える

8 反省回路を作るには

これも痛みを使って教えると効果が高いです。
同じ過ちを何度も繰り返さないよう、しっかり指導することが重要です。
心を効率よく進化させるために不可欠な回路です。

・他人に迷惑をかけた、苦しめた場合に反省させ、謝らせる
・反省し、失敗から学び成果をだせた場合には、よく褒める

9 感謝回路をつくるには

恵まれていることが当然ではなく、多くの人々の努力によって現在があることを教えて下さい。
そして恵まれたことには常に感謝をさせ、敬けんな気持ちと豊かな気持ちを実感させることです。
まずは親がして見せることです。

・水や食べるものにありがとう
・住んでいる家にありがとう
・両親、家族にありがとう
・全ての物を作ってくださった神様にありがとう

など、ありがとうの習慣をつけさせることで、心に大量のエネルギーが生まれ元気になります。

10 学習の楽しさ回路を作るには

この回路は、1~8の基礎回路すべてに関連しているものですが、成功体験の数で自信が生まれ、自立心が生まれます。

・一つの項目に対して、700回の成功体験させる
(問題が正解した、いい考えが出たなどをカウントします)

この成功体験数は、大人になってからでは10倍ないと回路ができません。
10倍となると、7000回もの成功体験…これは大変なことです。

これらの10の基礎回路は、幼児期だけではなく56歳ぐらいまで作ることが可能です。

ただし、子供の時期を過ぎてからでは、出来上がるのに5~10倍の時間がかかるようになってしまいます。

思考回路には、基礎回路だけではなく、基礎回路から分岐して成長していく回路というものが数多くあります。

しかしながら、溺愛で育った子供は、基礎回路が出来ないだけでなく、歪んだ回路を構築してしまいます。

とくに苦労した親は、子供にだけは苦労させたくないと思って当然と思います。

しかし、ここに大きな落とし穴があります。

幼児期に苦労を十分経験させない教育方針は、子供の潜在能力を封じ込めるだけでなく、潰してしまうことになるのです。

愛情の使い方には十分に注意して下さい。

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